津波ハザードマップは、津波が予想される場合や発生した場合に、市民の皆さんの自主的な避難行動を支援し、
津波災害から人命を守るとともに、被害を最小限とすることを目的として作成しています。
ハザードマップには、津波のおそれがある区域や避難所の位置を地図上で明らかにするとともに、津波に関する知識を掲載しています。
福岡県に被害を及ぼした地震としては、西暦679年に福岡県筑後地方で発生した筑紫大地震の記録が残っていますが、それ以降の1300年を超える記録の中で、福岡市において被害をこうむる津波は発生していません。
平成17年3月20日に発生した福岡県西方沖地震は、本市観測史上最大の地震であり、九州北部を中心として甚大な被害をもたらしましたが、津波は観測されていません。
地震名称(発生年月日) | マグニ チュード |
最大震度 | 博多港津波 (国内最大値) |
日本海中部地震(S58.5) | 7.7 | 5(秋田県) | 10cm(194cm) |
北海道南西沖地震(H5.7) | 7.8 | 5(北海道、青森県) | 7cm(350cm以上) |
チリ中部沿岸地震(H22.2) | 8.8 | - | 19cm(128cm) |
東日本大震災(H23.3) | 9.0 | 7(宮城県) | 32cm(930cm以上) |
福岡県や国が行った津波の想定によると、
福岡市に津波をもたらす波源の断層は2箇所あります。
■津波が襲来する可能性がある沿岸
●玄界灘沿岸 (対象: 福岡市)
■津波をもたらす断層
玄界灘沿岸 (対象: 福岡市)
・西山断層 「マグニチュード 7.6」
・対馬海峡東の断層 「マグニチュード7.4」
■「津波浸水想定」について
「津波浸水想定」は、日本海で大規模な地震が発生した際、海岸の堤防や防波堤等の施設が機能しない場合に想定される津波の浸水域と浸水深を示したものです。
耐震化等が十分でない堤防等の施設は、地震の揺れや津波の越流により破壊、沈下すると想定されています。(福岡県が平成28年2月に公表したもの)
注1)浸水域外でも浸水が発生したり、浸水深がさらに大きくなったりする場合があります。
注2)浸水域や浸水深は、津波の第一波ではなく、第二波以降に最大となる場所もあります。
西山断層と対馬海峡東の断層による津波の水位・到達時間が予想されています。
区名 | 西山断層 | 対馬海峡東の断層 | |||||
影響開始時間(分) | 最高津波水位(TPm) | 最高津波到達時間(分) | 影響開始時間(分) | 最高津波水位(TPm) | 最高津波到達時間(分) | ||
福 岡 市 |
西区 | 20 | 2.3 | 143 | 132 | 3.3 | 181 |
早良区 | 30 | 1.9 | 38 | 141 | 1.8 | 144 | |
中央区 | 32 | 2.2 | 41 | 142 | 2.0 | 193 | |
博多区 | 35 | 2.4 | 42 | 177 | 2.3 | 234 | |
東区 | 7 | 2.6 | 110 | 111 | 3.4 | 152 |
※留意点
・影響開始時間は、地震発生から津波による水位変動(0.2m 上昇時)の影響が出るまでの最短時間。
・最高津波到達時間は、最も高い津波水位の到達時間。
・黄色セルは、各区の最短の影響開始時間、最高津波水位および最高津波到達時間。
・津波が高くなる波源と、早く到達する波源は必ずしも同じでないため、区によっては影響開始時間の
波源と、最高津波水位の波源で異なることがある。